2025/08/23 16:38

植物は「生き物」です。たまに「生物=動物」と言ってしまう人もいますが、植物も生物です。しかし、おそらく植物は「痛み」を感じていません。痛みは「今の状況はマズい、逃げろ」という体からのサインですので、逃げられない植物には痛みは無いはずだ、と私は考えています。その考えに基づき、植物、とくに花に注目して、解剖させてもらうことにしました。


動物に比べおとなしく見える植物ですが、多種多様に進化し、中には動物を捕まえるものや、動物に花粉を運ばせるもの、山火事を利用して増えるものなど、まるで頭脳があるようにふるまう植物もいます。そんな植物のふしぎさ、強さ、美しさを少しでも感じてもらうために、いつもとは違う視点で小さく分解して観察することに挑戦してもらいました。

材料はツユクサ、ランタナ(シチヘンゲ、外来植物)、タカサゴユリ(外来植物)です。真夏はなかなか植物が咲いていませんが、花の色がそれぞれ違って美しいという点で選びました。

ルーペとピンセットで分解していきます。ツユクサは花弁が軟らかいので難易度高めでした。ランタナは個々の花が小さく、そのあとにタカサゴユリを見ると巨人のように感じられます。葉や花に生える毛を見つけるなど、こちらが言わないことにも気付いてくれました。

解剖はそこそこにして(゚o゚;)、ツユクサの青い花弁を紙に押しつけたり、さらに色水にして筆で絵を描いたりしました。そのうちツユクサの花粉で黄色い色水を作ったり、さらに紙に大きな水滴を乗せたり(表面張力って楽しめますね)。

あまり科学的なことは教えられなかった気がしますが、3種の花の違いや、繊細さや手触りを感じてくれたと思います。生徒もそれぞれ、楽しい時間をすごしてくれたようでした!