2025/10/12 21:11
夏のあいだからやってみたいと思っていた「天体」の授業。しかし、天体観測?星座について?太陽系?どれもちょっとスケールが大きく、実感が湧くかどうか分からない(そして夜中限定の活動も)。そこで最も身近な天体である、月と太陽、そして地球の3体をまずは知ってもらおうと思いました。天体は「見る」ことが中心になりますが、「見る、知る」というより「体験」してもらえるような授業内容にしました。
小学校でも、太陽の温度を体感する、太陽光を鏡で反射させる、影ができる方向を観察する、などの「体感」が重視されていますが、リカキョウでは「大きさと距離」を体験してもらおうと思いました。そのためにまずワークシートに「地球が10cmのとき、太陽の大きさは?距離は?」と数字を書き込んでもらいます。
この数字はあくまで資料で、そこから「体験」が始まります。まず10cmの地球はソフトボールのサイズですから、塾のある地域の地図の「シャトレーゼ」あたりにソフトボールのシールを貼ります。では月はというとピンポン球サイズなので、そのシールをソフトボールから地図上で3m離れた場所に貼ります。

ソフトボールとピンポン球が3m離れて存在している。それが地球と月の関係なのです。それでは太陽はというと、直径は11mほどで、距離は1.2キロメートル、シャトレーゼから一番近い中学校までの距離になります。
ほかにもたくさんの体験をしてもらいました。教室の地球儀から月をどれだけ離して浮かべれば良いか計算して配置したり、学校では先生が演示してくれるであろう「ボールに光を当てて月の満ち欠けが起こる様子」をいつでも自宅で再現できるように発泡スチロールボールを1つずつ、串に刺して持って帰ってもらったり(串に刺さずに指でボールを持つと月の満ち欠けが観察しにくいからです)。

映像資料では、近くの海の満ち引きの様子をタイムラプス撮影したものや、ネット動画のジャイアントインパクト(原始地球に他の天体が当たって月ができたとする説の大衝突)を見ました。これらはなかなか肉眼で見ることができないので。
ちょうど授業の期間に、この年の「中秋の名月」が見られました。生徒の中にも、満月を鑑賞したり、家族で中秋の名月の楽しんだりした人がいたようです(我が家は窓辺でお菓子を食べ、月をキレイに撮影するのに必死になります)。
「こんどは三日月を見たい!」と言った生徒には、「2週間後の夕方に見られるよ!」と伝えました。