2025/10/19 10:32

電球を使った電気回路づくりは、うまくつなげば電球が光り、どこかおかしければ光らない、成果が分かりやすい工作です。光らなければ、原因を探して直せば結果に表れるので、考える意欲が湧きます。


今回は電気回路の第二弾で、2つの電池と2つの電球でいろいろな回路をつくり、電球の明るさ比べる「明るさ対決」をしました。もっとも基本となる「電池1つ、電球1つ」の明るさを「1」とし、電池を直列にしたり、電球を並列にしたりした8種類の回路を順番に作っていき、明るさを「2」とか「0.5」などと評価します。評価の際は「なんとなく」ではなく、基本の回路も同時に光らせて見比べるようにしました。それでも明るさを「2倍」や「0.5倍」と数字で表すことは難しいのですが、そこは今後の課題です。

回路の設計図は、記号を使う「回路図」で示しました。8つも作るのは時間が掛かると思っていたのですが、みんな集中して作り、配線を間違えてもすぐ直したりして、想像以上に早く終わりました。明るく光る回路と暗い回路があった理由を探したあとは、高学年なら電圧計や電流計での計測に進みましたが、低学年は課題を終えると「ハイ、オシマイ!」と思ってしまうのか😅、他の気になる教材で遊びました。

実験前には、回路のショート(短絡)について演示しました。単3電池1つでも、導線でプラスとマイナスを直接つなげば、たった10秒で導線が熱くなることを体験してもらいました。家のコンセントの上にたまったホコリや、濡れた手でもショートは起こります。モバイルバッテリーの発熱や発火も、内部でショートすることが原因と考えられます。電気器具を乱暴に扱う人も多いのですが、壊れるだけならまだしも、火事に繋がるのは避けたいものです。電気回路の「繊細さ」を体験すれば、丁寧に扱う気持ちが育つかも知れません。

また「電池をたくさんつないだら光の強さはどうなるの?」と言った生徒がいたので、電池を3つ、4つ、と増やしていきました。5つつなぐと、電球は一瞬強く光って消えました。そういえば「電球が切れる」という経験は、白熱電球が少なくなったことで経験しにくくなりました。強い電気が流れればLEDでも壊れるのですが、目の前で電球が壊れることも経験してもらえて良かったと思います。

前回の電気回路の実験では「回路を自由につなげてみよう!」というテーマで、まったく自由に電球やら電磁石やらの回路を作りましたが、今回は指定された回路を作るというものでしたので、やっぱりちょっと自由が無くなり、楽しさが減ったようにも感じました。もしかすると、回路図を用意せずに「もっとも明るい回路を探しだそう」という形の方が、自由度は高くて良いのかも知れないと感じました。