2026/03/08 16:09
「物理・化学・生物・地学」と言えば、中学・高校の理科4科目ですが、「地学」はなかなか体験しにくいテーマです。宇宙、太陽系、大気、気象、地質、地形・・・。どれも扱うにはスケールが大きすぎて、写真や動画で伝えるしかなさそうなテーマも多いと感じます。
地学を体験する難しさを常々感じる中で、「磁石」の授業中に生徒が「砂鉄を取りに行きたい!」と言ったことから、砂浜で砂鉄を集めることは「地学」の体験としてピッタリだと思いました。

講師自身は、海から離れた場所で生まれ育ったこともあり、砂鉄と言えば「校庭の砂場」くらいでしか取ったことがありません。大学で海の生物を研究していましたが、砂鉄のことはすっかり忘れていました😅。そこで、長崎で砂鉄が取れる砂浜の情報があるだろうかとネットで調べてみると、なんと長崎大学の先生が、砂浜の砂鉄含有量について調べた結果を公表していました!しかも、一番砂鉄が取れたのは、塾から近く、何度か行ったこともある飯香浦(いかのうら)でした!
行ってみると、砂浜のところどころに金属光沢のある黒い砂が溜まっている、すばらしい場所でした。この砂浜の周りの地質は長崎火山岩や花崗岩というマグマ由来の岩石なので、それが砂鉄の多さに関係しているのでしょう。

生徒達は夢中で砂鉄を集めますが、ただ集めるだけでは「地学の学び」になりません。実体顕微鏡で砂鉄と砂粒を比べる「観察」や、水流で砂鉄がどう動くのか「実験」をして、それが砂浜での散らばり方とどう関係するのか「推定」もしました。

砂鉄を含んだ砂をトレーに入れて水を注ぎ、揺らすことで重い砂鉄を選り分ける6年生にも「さすがだな」と思いましたが、2年生と3年生が川の中に石を並べて水たまりを作り、そこに砂を投げ入れて水流で砂鉄を選り分けようとしたのには驚きました!どうも生徒達は、重さの違うものが水流で選り分けられることを経験的に知っていたようです。落ちている竹をホースのように使ったり、様々な工夫をしていました😋

地球の重さの3分の1が鉄であり、「地球は『鉄の惑星』とも言える」と伝えると、「地球は『水の惑星』じゃないの?」と突っ込まれました😄
砂鉄がなぜ海岸にあるのかという点についても、鉄は岩石の中に混じっていること、それが水流などで細かく砕けて砂鉄になることを伝えました。決して、人間が捨てた鉄が砕けてそこにあるとは思って欲しくないですね😅
砂鉄は「たたら製鉄」によって純度の高い鉄にしていたこと(「もののけ姫」を知っている生徒は少数派でした😅)、鉄が農具や武器をはじめ人間に大きな影響を与えていることも、簡単に伝えました(このサラッと言ったことを、生徒は意外と覚えているものなんですよね😄)。
これまでのリカキョウでは、「雲のタイムラプス撮影」「虹を作る」「太陽・月・地球の大きさと距離を体感する」「地震『30年で80%』ってどれくらい?」などの地学テーマを扱ってきました。地学だからこその「スケール大きく、ロマンあふれる、地球規模の大切なこと」を体験を通して伝えていきたいと思います。
