2026/08/23 16:59

暑くて外に出られない真夏ですので、「涼しげなサワガニでも捕まえてきて室内で観察」も良いのですが、しばらく前にやってしまったので、大人になって改めてじっくり見たら面白かった「あの抜け殻」をテーマにすることにしました。「抜け殻」と言えばだれもが頭に思い浮かべる、「セミの抜け殻」です!


大人がじっくり見て、何が面白かったかというと、
①不思議な「種ごとのちがい」・・・アブラゼミは触覚の第3節が長いとか、クマゼミには足の付け根に「でべそ」のようなコブがあるとか、生物研究者でもその存在理由が分からない(だから面白い)ことばかり。
②ツメのトゲトゲ・・・生物は、驚くほど「突起の数」とか「突起の配置」が、種ごとに正確に決まっているものですが、セミの幼虫が土を掘るのに使うであろう前足の突起の数や配置も、種ごとに決まっていて、図鑑の写真と同じであることに驚きます。
③驚くほど精巧・・・複眼、口、足、羽根など、生き写しのように正確に残っています。また、成虫になると失う、大きな触角、大きな前足があり、逆に幼虫時には不要な単眼や羽根などは目立たなかったり、幼虫特有の姿をじっくり観察できます。

また、抜け殻は「分解しても死なない」という、生体には無いメリットがあります。セミのぬけがら、というと「どこにでもある、つまらないもの」と思ってしまいがちですが、見つけると喜び、ついつい取りたくなる魅力があるので、素通りせずにテーマにしてみることにしました。

抜け殻は前日までに、近所で20個ほど取ってきました(いくつ使うか見当付かない)。

「見ずに(なんとなく😅)描いてみよう」という課題は、見慣れた抜け殻でもなかなか思い出せないことに気付いてもらうのが一番の目的でした。期待通り、かわいい抜け殻の絵が出来上がっていました😄。そのあと、生物スケッチのしかたを実演してみました。①パーツごとに描く(お腹なら、全体をまるっと描かず、9つの節を1つずつ付け足していきます)、②輪郭線が途切れないように(丁寧に)描く、というのが大きなポイントでしょうか。

セミ(抜け殻)の種類調べでは、やはりクマゼミが多かったです。小さなニイニイゼミの抜け殻も2つ見つけたので、アブラゼミと合わせて3種類の抜け殻を観察できました。

昆虫がどのように空気(酸素)を取り込んでいるかというと、お腹の節ごとに左右2つずつある「気門」という穴からです。「口からでは無い」ことを印象づけるために、気門は詳しく観察することにしました。

まず抜け殻がパリパリと壊れていかないように、水に濡らして軟らかくします。そして、クマゼミの場合、気門を覆うような「うろこ」が付いているので、それをピンセットではがします。出てきた小さな白い点が、気門です。この気門は、抜け殻に付いている「白い糸」とも関係しています。生徒自身に「白い糸と気門の関係」見つけてもらうために、割れ目からはさみを入れて、糸のつながる先を調べてもらいました。

そんな「解剖」をしていたら、抜け殻の中に白い綿のようなものを見つけた生徒がいました。顕微鏡で拡大して、綿をほぐしてみると、小さな袋のようなものと、もぞもぞ動く3つの物体が😳。それは体長2ミリほどのクモでした。クモが見つかったことと、その小ささに、みんなビックリさせられました。
命を傷付けずにに「解剖」や観察をさせてくれる「セミのぬけがら」。夏休みの自由研究にいかがですか😄