2026/07/26 15:49
4ヶ月ぶりに長崎ペンギン水族館に行ってきました。これまでは、ペンギン水族館なのに「魚」の体形を比べたり、「魚」に新しい名前を付けたりしてきました。ようやく今回は「ペンギンと魚」がテーマの活動をしてきました😄。
ペンギンと言えば、あのタキシード模様がキマっていますね。その可愛さにダマされそうになりますが、研究者なら「あの模様はきっと子孫を残すのに有利」と考えます。子孫を残すには、生存率が高いか、配偶者に選ばれやすいか、のどちらかに有利と考えられますが、ペンギンの場合はオスもメスも同じ模様なので、異性に選ばれるよりも、生存率を上げることに役立っていると考えられます。
生存率を上げる体の色となると、多いのが「背景と同じ色」で隠れることでしょうか。緑色のバッタや青虫、木の幹にそっくりの「ガ」など、身近にもたくさんいます。海の中の生き物はカラフルな印象がありますが、例えば「赤色」は水中では黒く見えたりして、意外と目立たない生き物が多いのです。
水族館の大型水槽は「水色の魚」ばかりに見えたりしませんか?イワシやアジなど「背中が濃い色、お腹が薄い色」の種類が多いのです。この体色は、上から光が当たったときに、体全体を「同じ濃さ」に見せる効果があると言われています。この体色をカウンターシェーディング(逆の影)と言います。
ということで、ペンギンと魚がどれほど「隠れているか」、とくに「カウンターシェイディングなのではないか」という視点で、実際に観察することにしました。生徒達には、下から見たとき「見つけにくい魚」と「見つけやすい魚」を探して、名前を書いてもらいました。見つけにくいのは、カウンターシェイディングのマアジ、ギンガメアジ、スズキなど、見つけやすいのは、普段は海底付近でじっとしているウツボやアカハタなどでした。

生徒達はこれまで、模様が派手とか地味とか、泳いでいるとか止まっているとか「魚そのもの」を観察して、背景の色と似ているか、あるいは海の中で見つかりやすいかどうかは考えないと思います。私も「カウンターシェイディングがどれほど役立っているか(本当に効果あるの?)」という視点で見ることで初めて、青魚のお腹が青白く光るのに対し、ウツボが泳ぐとはっきり黒い影が浮かび上がるのに気づき、「確かに少しでも生存率を上げそうだ」と納得しました(たとえ「少し」でも生存率を上げるなら、その性質は次世代に残りやすいです)。

そして肝心のペンギン観察です。魚のカウンターシェイディングは、「地味な魚は見つけにくい」くらいにしか思ってもらえないかも知れませんが、ペンギンのタキシードは「地味」とは思えません。そんなペンギンですが、水に浮かべば「上は黒、下は白」であることが分かります。


「蝶ネクタイ」ができる位置は、浮かんで頭を上げたときの、水面のラインなのですね😄。生徒達は「ペンギンもカウンターシェイディング」「フンボルトペンギンのお腹の周りの線が水の位置だった」と気付いて教えてくれました。

↑ ペンギン水族館名物の「ふれあいペンギンビーチ」は、海に浮かぶペンギンがどう見えるか確認する絶好のチャンスです!「カウンターシェイディング」が正しければ、ペンギンが「見つけにくくなる」はずです😅。桟橋から眺めた生徒達も「真っ黒だった」と言っていました😄。
ペンギンのぬいぐるみを持参した生徒が何人もいました😋。ぬいぐるみの羽の外側と内側が「黒と白」であることに気付いて、本物もそうなのか確認しに来ていた生徒もいました!上の塗り絵では黒く塗ってありますが、本当はどうなんでしょう😳。実物を見ると「そこにまで進化の力が働いているのか」と感動しますよ😋。
